女の色 一万打企画:ソラコ様リクエスト
アイツが気になるのは、この里にはない、
あの珍しい瞳の色のせいだと思っていた。
「 もう少しシャキっと出来ないのか、お前は 」
その、珍しい色が俺をうつしていた。
不機嫌なその顔には、いつものごとく眉間に皺が寄っていて
ああ、年取ったら残るんじゃねぇの、とかちょっと思って
( 言ったら睨まれるかもな )
それはめんどくせーから黙り込む。睨まれるのは、いつものことだが(いのもよく睨むし)だけど、あの珍しい色をみるのは何だかおちつかねーから。
その間にも女は隣で、大体なんでお前が毎回見送りなんだ、とか先に中忍になったくせに女の私に先こされて恥ずかしくないのか、とかなんか言っていた。
今日はえらく饒舌だな。きっと、誰かに何かを言われたんだろう。
そちらさんも、デートですか
…そんなんじゃねーよ。そんなんじゃ。
いつもよりゆるいペースで向かっていた。俺のペースに合わせていた女も、少し前にでてしまうくらい、また速度を落とす。
のんびり、歩くのは別にいつものこと。
「 お前、本当に歩くの遅いよな 」
イライラしながら女がふりかえった。そしてまた珍しい色は俺をうつす。
女はせっかちだ。そんなに急いで歩くこともねーだろう、と思うくらい。
めんどくさいなら早く終わらせよう、という気は俺にはおきない。めんどくせーから、どんどん遅くなるんだ。
めんどくせー、から。
「 どうした 」
( 俺は大人だと思ってたんだけど )
女に会うと、いつも思い知らされる。
同期の中にいるときは、異性なんて何がそんなに楽しいのか(めんどくせーだけじゃねぇか)
なんでそんなに夢中になんのか(ナルトのサクラへの執着とか、いのとサクラのサスケへのくっつき様だとか、キバのエロ本への興味だとか。)わかんねぇな、なんて思っていたけど。
女は俺をガキにする。餓鬼に。
例えばその白くて細い首だとか、女の性格と不釣合いな無防備という言葉の似合う胸元だとか
砂漠生活のわりに水分を含んだ唇だとか、砂漠生活ならではなのか、と思うくらい長い睫毛だとか
「 奈良? 」
その奥の、その瞳の色 だとか
いちいち気になって、好奇心なんてもんが俺にもあったのかと、
欲なんてもんが俺にもあったのかと
( 触れてみたい )と
誰にも触れさせたくないと
独り占めしたいと
( 思うなんて )
いつも、思い知らされる。
女に会うと、いつも俺はガキだ。ひどく、子供じみた思考に陥る。
女の色に飢えた餓鬼なんだ。
俺は大人だと、思って たけど
――まだまだ、やっぱり ガキ、で
この色に任務以外で会おうとするのはめんどくせーことになっから。
( 言えたら、どんなにめんどくさくねーんだろうか )
――たった、一言が言えねぇ、ガキだから。
「 …んなに急ぐなよ。茶ァでも飲んでいこうぜ 」
出来るだけ任務中に、任務にかこつけて
「 …ったく… 」
そういって女が入っていく甘味処。いつもの場所。
いつも狙って通るこの道。
( 実は遠回りだって知ったらなんていうかな )
知られたらメンドクセーことになる、と思いながら、今日も俺はこの道を
「 はやくしろ 」
この色と歩く。
――お前が、
――欲しい。
ソラコ様、企画に参加ありがとうございました。シカ→テマ、奈良氏片想い物語ー日常ー(笑)です。
日常、ということで、どんな感じかなーとぼんやり考えてまして、テマリさんを想うことによって
新たな自分、新たな感情を発見してしまった後、それでもそのまま…なシカマルをえがいてみました。
気にしたこと無かったことが、必要以上に気になるのが、恋をしたときの合図かと思いまして。
余談ですが、キバはエロ本とかシカマルにもってきそうな気がします。(笑)
ありがとうございました!
2007.02.09 ![]()